自賠責には過失割合の考え方は無いの?

交通事故過失割合

自賠責保険は被害者保護

自賠責保険は任意保険とは違っていて、被害者保護という考え方があるので、ある程度までは過失割合を考えないで支払うというシステムがある事は確かです。怪我の場合を例にすると過失割合が80%以内であれば補償の減額はありません。80~100%になると20%減額という事になっていて、過失の割合が大きくなると減額幅も大きくなるという事が分かります。被害者保護という考えがあるので80%以内であれば減額されることは無いという事になっているというわけです。

死亡事故のような場合であれば、70%以内が減額無しという事になっていて、怪我の状態によっても変わってくる事になるという事が分かります。つまり、この自賠責は事故の過失だけを考えているシステムではなく、怪我などの状態も考えているシステムになっていて、この考えの上で被害者の保護を検討するという事になっているものという事です。

任意保険は減額の割合は過失割合に一致する

任意保険は自賠責保険とは違う考え方になっていて、任意保険は減額の割合は過失割合に一致するシステムになっていて、10%の過失であれば10%が減額されることになり、50%の過失であれば50%の減額、100%なら100%の減額と過失の割合と補償の減額の割合は一致するようになっています。これを見ると明らかに自賠責とは違うという事が分かってくるでしょう。

また、過失の割合の考え方は乗り物によって変わるという事もあります。大きくて重いものほど過失の割合が大きくなる傾向があるのですが、これは大きくて重い物ほど強いという事が考えられるからです。事故というのは物がぶつかる事で起きるわけですが、重い物ほど事故は大きくなります。ですから、そうした大きな事故にしてしまうものほど過失の割合が高くなるように考えられてもいるというわけです。そのため、歩行者と車がぶつかったような事故では車の過失の割合が大きいと考える事になります。

ですから、同じようなスピードで両者がぶつかったとしても、過失の割合は乗っているものの重さによって変わるという事も理解しておくべきでしょう。そうしないと、単に不注意だった方が過失が大きくなるという事にはならないという事が理解出来ません。

過失割合を決めるのが難しい

このように見ていくと、事故の過失の割合を決める事が実に難しいという事が分かってくるはずです。過失が100%相手にあると思われるような場合でも、自分が乗っているもの等で変わってくる事もあるわけです。車とバイクの事故の様な場合ではバイクの方が軽いので、バイクの方に過失が多くあると考えられるような事故であっても過失割合が車の方が高いと判断されるようなケースも出てくる事もあるということです。

このように過失割合を明確にする必要があるのは、補償や賠償金といったお金の話をする必要があるからです。どちらにどれだけの金額を払う必要があるのかは明確にしないと、お金の話をすることが出来ません。そのため過失の割合を明確にして、そこから損害が称した金額に対してこの割合に応じて責任を負担するというのが事故の賠償金の考え方ということになります。ここで重要になるのは事故の見た目の責任の割合ではなく、事故の影響を考えた総合的な過失を分析することになるので、非常に難しい交渉になっていくというわけです。

ただでさえ事故の責任の割合を決める事が困難なのに、被害者の怪我の状況や加害者の乗っていた車と被害者の乗っていた車の事故に対する影響度という事も考えて総合的に過失の割合を判断しなければならないという事になると、これがいかに難しい作業となるかが分かるはずです。そのため専門の弁護士のような人でなければなかなかこの判断をすることが出来ないわけです。